はみだしつば

堂本剛さんに関する一つの見解

戯言

不毛な質問

テレビや雑誌の取材側は、なぜ男性アイドルに好きな女性のタイプや結婚観を質問するのか。常々、疑問に思っていた。取材対象となるイベント(例えばミュージカルやコンサート)の話題よりも、恋愛系の質問がクローズアップされ、時間も長く割かれがちだ。視…

「語られにくさ」をめぐる試論(アイドル、ファン、作品)

書店で何気なくパラパラとめくってみたこの本(『日本の男性シンガー・ソングライター』)。『日本の音楽シーンを彩った、男性シンガー・ソングライターたちの肖像を完全網羅』と内容紹介にあるとおり、60年代以降の男性ソロミュージシャンを、代表作のレビ…

硝子の少年はどこへ向かう

11月28日のMステを見た。披露された曲は、12月10日発売ニューアルバム収録の『SPEAK LOW』(堂島孝平氏の作詩作曲編曲)だった。ブラスを交えたバンドの音はファンキーでゴージャス。そこに程よく抑制のきいたヴォーカルがのることで、たおやかな色気と唸る…

関係性の取り扱い

11月12日にニューシングルがリリースされた。そのプロモーションの一環で出演した朝の情報番組を見て個人的に感じたことを残しておこうと思う。 -- 「デビューから17年、アイドル街道を突き進んできたあの二人組の魅力に迫る」と銘打って特集された5分程度…

誰のための幸せか---FUNK詩謡夏私乱を振り返る

私自身は参加できなかったが、雑誌記事やネット上でのファンの方々の反応を見て感じたことを書き記しておこうと思う。2014LIVEツアー『FUNK詩謡夏私乱』。※外部からみたひどく勝手な講釈ですので読んでいて合わないと感じられたらすぐにお引き取りください。…

『プラトニック』の青年

ドラマ終了から時間が経過し、視聴者それぞれの『プラトニック』熱が冷めてきたような気がするので、少し個人的なことを書きたいと思う。 思えば、『プラトニック』をドラマとして楽しめたのは初回のみだった。第二話では私個人の「地雷」に触れるシーンが多…

『プラトニック』と夢と現実(2)

『プラトニック』最終話を見た。 -- ※ドラマの見方は人それぞれです。以下の文章は、ごく個人的な『プラトニック』の世界の解釈です。制作サイドの意図したものから外れている自覚があります。多種多様な解釈を楽しむスタンスをお持ちのかたのみお進みくださ…

『プラトニック』と夢と現実(1)

『プラトニック』第7話を見た。 -- ※ドラマの見方は人それぞれです。この『プラトニック』は、視聴者の経験則や人生観、願望、こだわり等が大きく反映され、同じストーリーを追っていても全く別の解釈を生み出すタイプのドラマのように感じます。さまざまな…

『プラトニック』と僕と俺 --補足--

前回の記事が書き込み不足のため、補足しておこうと思う。 -- ※ドラマの見方は人それぞれです。特にこの『プラトニック』は、ご丁寧な説明が省かれていますので、視聴者の経験則や人生観、願望、こだわり等が大きく反映され、同じストーリーを追っていても全…

『プラトニック』と僕と俺

「プラトニック」第6話を見た。 ※たくましい想像力で補っています。ああ、こんな解釈もあるかもね、と軽く読み流せる方だけどうぞ。 ※助詞の間違い及び書き込み不十分で誤解を与えかねない箇所を見つけたので加筆しています。大意に変更はありません。(7月1…

『プラトニック』とレイヤー青年

プラトニック第5話を見た。※たくましい想像力で補っています 主人公・沙良と青年の生い立ちが明かされ、二人の共通点が浮かび上がった。ざっくり言うと、家庭において居場所がなかったこと、自分のアイデンティティに無関心に生きてきたこと(他人志向で生き…

『プラトニック』と「あの言葉」

ドラマ「プラトニック」第四話での終盤のシーン。青年が「あなたは美しいのだから女を捨てただなんて言わないで(ニュアンスです)」と諭すのに対し、主人公・沙良が、シャツのボタンをはずしながら「母親だから女の部分を大切にすることをやめた」「(医師…

『プラトニック』の世界の拡がり

たしかに、ドラマ「プラトニック」でのどうもとつよしによる「青年」の表現は凄い。「青年」が意図的に流動的で、一秒先の出方が誰にも想像できない。この視聴者にとってのスリリングな体験は、脚本家や演出家が解釈を役者に丸投げする、というとんでもない…

ラベリングの産物

5月17日のラジオにて、パニック障害を抱える友人への接し方についての相談があった。「そんなに関与しないであげて」「かわいそうによしよしと慰めるだけではその子の力は出ない」「本当にしんどそうな時だけ声をかけてあげて」(※ニュアンスです)などの対…

音楽と労働

ラジオを聴いていたら、ドラマ撮影の休日にレコーディングの仕事が入ったりするので頭を切り替えるのが大変、といったような話題が出た。それは大変だろう。マネジメント担当者がどのような心境でそんなスケジュールを入れるのかはわからないが、ドウモトツ…